初めての沖縄旅行記−(2日目-2)行き場を失った心と降り始める雨

2021年10月31日

楽しむ気持ちは青の洞窟に置いてきました


初めてのスキューバ体験を変な形で奪われた前回。

船酔いも落ち着いてきたものの、残った体力でウェットスーツを脱ぎ着替えだけを何とか済ませた僕たちには何も残っていませんでした。

この旅の相棒スズキのランディに荷物を乗せ、扉を開けっぱなしでしばらく休憩します。相棒のランディも困り顔で心なしか心配そうです。

「これからどうしようか?」

「 うん、どうしようか。」

もはや我々には無力感しか残っていません。
午後から那覇に戻ってシティビーチでもうひと泳ぎみたいなことを言ってましたが気力も体力も残っておらず、全員の頭の中にはそう

「早くホテルに帰りたい」

しか残ってなかったのではと思います。

時刻は12時前。船酔いでまだ気持ち悪い状態でお腹は空いてないけどクーラーのある所で休憩しよう。

そう思って何とか重い腰を上げるのでした。

ステーキハウスで大復活

※画像はイメージです。

一番近くにあったというだけで選択したステーキ屋さん。そうもはや行きずりの恋。

沖縄だからという選択肢は全く捨てています。
冷房の効いた店内は僕らを少しずつ落ち着かせてくれました。お水をいただき、おすすめされていたステーキを注文しやっと周囲を見渡す余裕が出てきました。

先ほど一緒したツアー客らしき人は見当たりません。一夏の恋的なものも全くありません。さっきまで泳いでいた綺麗な海を眺めても何も思いません。僕たちは沖縄に何を求めてやってきたのだろう。沖縄って海が楽しいんとちゃうんか。そんなことを感じていたと思います。

注文したステーキが手元に届き、これを食べて那覇のホテルで休憩しよう。そう思ってステーキを口に運んだ瞬間

「何これうま!」

っとなり、ステーキのお味、海から上がったあとの食べ物の美味さ、心の奥底で隠れていた空腹が相まって僕らを完全回復させるには十分でした。

「よっしゃー!」

急にテンションが上がりだし、さっきまで素敵に見えなかった海もキラキラと輝きまし朝方の寒さから本来の暖かさも戻り右肩上がりです。

那覇に戻って遊ぶぜ!もうひと泳ぎや!

ダメダメな僕らに勇気と活力を与えてくださったマリブハウスさんありがとう。

突然の雨と次の目的地

先ほどの気分は一転、車内でテンションのあがふ音楽を流し窓を開けっぱなし。
窓を開けるとバタバタとランディから鳴る謎の異音がスキューバの疲れと満腹さが眠気を誘いながら那覇方面に移動を進めます。中は広々。荷物は乗るといえどゆったり8人乗りに4人乗りは贅沢の極み。

ちょうど那覇に入りかけくらいでしょうか。

恩納村での快晴が嘘のように天候が悪くなります。
本格的雨が降り出して、異音を放っていた窓を閉めます。首里についた頃には普通に雨。止む気配も無さそうです。今思うとどこのビーチに向かっていたか全くの不明。とりあえず那覇方面に向かってるだけ。ノープラン男達。

時刻は13時半。雨が降った場合のことを全く想定してないスケジュール

「いっそのことホテルに引きこもるか?眠いし。」

そんなことが頭をよぎりながら観光雑誌をめくります。
観光雑誌を見たことある方ならわかると思いますが車移動、雨、屋内で行ける選択肢はありません。

ホテルで休憩して早めに国際通りに繰り出すかーどうしよかーなんて言いながらある観光雑誌をパラパラとめくっているとあるページが目に止まります。

「ひめゆりの塔」

糸満市、南城市に位置する。カーナビで検索したら30分から40分観光して帰ってくれば夕方で1日目同様にシャワーを浴びて少し休憩してからまた国際通りに繰り出すことを考えればいいくらいの時間です。


「そういや戦争について考えることも目的やったね。」
「そやな。戦争について考えよ。」
「世界平和祈念公園も近くにあるし一緒に回ってしまいましょう」

今思うとどんな基準やねんと言った感じで、あまりに無知すぎる自分が恥ずかしいのですが。僕たちはナビに導かれるままにひめゆりの塔に向かいます。この場所に訪れることで価値観がひっくりかえるとは知らずに。。

※続きはこちら

初めての沖縄旅行記−(2日目-3)沖縄と戦争について